<あの人のChill/Zoneスイッチ>ゴングメディテーションガイド・Manaさんの脳波スイッチを探る。

<あの人のChill/Zoneスイッチ>ゴングメディテーションガイド・Manaさんの脳波スイッチを探る。

「ゴングメディテーション」という瞑想法をご存じだろうか?ゴング(銅羅)という楽器を用い、一定間隔で叩き続けることで、空間が響く美しい音と微細な振動を感じながら瞑想状態に入っていく新しいスタイルの瞑想法だ。

Manaさんは、ゴングメディテーションを日本でいち早く取り入れ、鎌倉を中心にゴングメディテーションガイドとして活動されている。同時にウェルビーイング・セルフアウェアネスブランドを運営する「Mana & Co.」の経営者でもある。

今回、VIE Chill/Zoneを使ってManaさんの脳波を覗かせてもらったところ、ゴングメディテーションガイドならではの特徴が見えてきた。

 

ManaさんのChill法・Zone法

  • Chill法①:人が緩やかにいる鎌倉の街をお散歩する。
  • Chill法②:自宅兼アトリエの窓際から外の緑を眺めてティータイムをする。
  • Zone法①:お気に入りのプレイリストを聴きながらカフェで作業する。
  • Zone法②:キャンバスにむかって絵を描く。

 

人は、自律神経を周囲の人に合わせる習性がある。リラックスしたいときはのんびりした人が多いところへ、集中したいときは作業している人が多いところへ

--- ゴングメディテーションのガイドとして活動される中で、普段意識的に取り入れているリラックス法はありますか?

私はプライベートレッスンの他にも企業向けの研修などでセッションをやらせていただくことが多いのですが、そのための打ち合わせでオンラインミーティングが続くこともしばしばあります。

そのようなときは、必ず外にお散歩に行きますね。私たちの自律神経は協働調整する仕組みがあるので、周りの人がゆっくり歩いていたり、のんびりしていたりすると自分の神経もそれに合わせるように緩むんです。

私が暮らしている鎌倉の街はあまりあくせくしている人がいないし、楽しそうに観光している人も多いので、ちょうど良いんですよ。あえて音楽は聴かずに、街の音や鳥の声など自然の環境音を聴きながらお散歩します。

 

--- 鎌倉を拠点に選んだのも、周辺の環境が決め手だったのでしょうか?

もともとシンガポールに住んでいて、日本に帰ってくると決めた時に東京に住むイメージはあまり湧かなくて。これからウェルビーイングの会社を立ち上げるというタイミングでもあったので、自分自身が常に“ウェル”な状態で入れる場所がいいなと思ったんです。

ちょうどお世話になっている女性起業家の方が、鎌倉の拠点を少し貸してくださることになって、ご縁も重なり鎌倉に引っ越すことを決めました。

引越したあとコロナ禍になってしまったのですが、仕事をどうしようかなと悩んだ時期も、海を見てたら“なんとかなるかな”と思えることも多くて、鎌倉を選んでよかったなと思います。

ここは自宅兼アトリエなのですが、窓際に座って緑をみているだけでCHILLになりますね。

夜寝る時も、森に包まれているような感覚で寝ています。

--- カーテンもつけてないんですね!

そうなんです(笑)鳥かリスぐらいにしか見られないからカーテンはなくていいかなと思って。コンパクトですがとても落ち着く場所ですね。

 

--- 逆に、集中したいときに実践している方法はありますか?

苦手な作業があるときは、作業している人が多いカフェなどに行ってモードを切り替えることが多いです。集中したいときは決まった“Deep Focus”などのプレイリストをSpotifyで聴きながら作業することもありますね。

[ Manaさんお気に入りのプレイリスト ]

いろいろな作業をしているとたくさんの情報が頭に入ってきて脳が働きすぎてしまうことがあるので、リセットしたいと思ったときには、絵を描きます。絵を描いているときは、頭が空っぽになり、クリアな状態で集中できるので、すっきりするんですよね。

--- Manaさんといえばゴングですが、ゴングメディテーションのセッションを始める前の心の切り替え方などはあるのでしょうか?

セッションの前には意識をざわつかさせないように、1時間前ぐらいからは人との予定を入れない、激しい音楽は聴かない、といったルールを決めています。そうすることで脳波のモードを無意識に切り替えているのだと思います。

自分の神経の状態がゴングの音から参加者の皆さんにも伝わっていくので、自分自身がリラックスモードに入るように調整しています。

セッションの冒頭で、呼吸のガイドなどをしながら参加者の皆さんを瞑想状態に誘導する時間があるのですが、その時はすごく集中していると思います。もう何千回もセッションをしているので言葉は自然に口から出ているのですが、ときどき意識が飛んでいる時があります。一種のゾーン状態かもしれませんね。

 

人生には、ベースが“オン”の時期と“オフ”の時期がある。バランスよく行き来することが大切

--- 意識の切り替えは、ゴングメディテーションを始める前から得意だったのでしょうか?

いまは、自分が“オフ”になれる環境に身を置いているので、基本的に常にリラックスしていて、仕事をするときに“オン”に持っていくという感覚です。

ゴングメディテーションのガイドを始める前はシンガポールでバリバリ働いていたのですが、その頃は脳が“オン”の状態がデフォルトで、寝る時も“オフ”になりきれないことが多かったですね。その頃にゴングメディテーションに出会い、私にとっては強制的に“オフ”になれる一つの方法でした。

どちらが良いというわけではないですし、人生のフェーズによっても“オン”をベースにバリバリ活動する時期か、“オフ”をベースに自分とゆっくり向き合う時期か、というのはあると思います。“オン”と“オフ”を行き来しないとバランスが取れなくなってしまうと思うので、どちらも大事ですよね。

今回VIE Chill/Zoneを使って、ManaさんのChil状態の脳波とZone状態の脳波を測定させていただきました。

--- 今回、ご自身の脳波を測定してみていかがでしたか?

面白いですね!ゴングメディテーションのセッションをやるようになって、ある時からスッと瞑想状態に入れる感覚が掴めるようになったんです。脳波を測ってみて、それが感覚だけではなくて数値として見ることができたので、自信にもなりました。

瞑想するときに、“瞑想しよう”“頭を空っぽにしよう”と思ってしまうとそこでまた脳が働いてしまうのですが、自分の脳が切り替わる感覚が掴めると、すぐに瞑想モードに入れるようになるんですよね。VIE Chill/Zoneはその練習になると思います。

Totonou Musicの没入感がすごいです。普通のイヤホンでこの感覚はなかなかないですよね。聴き終わった後も、まだ脳が微細に振動している感じがあります。ぜひたくさんの人に体験してほしいです!

 

--- Manaさん、本日はありがとうございました!

脳のスイッチを切り替える感覚をつかむことで、リラックスと集中を自在に操るManaさん。緑に囲まれたリラックスできる空間で聴くManaさんの話し声は、穏やかでインタビューをしている私たちの心を落ち着かせてくれました。

VIE Magazineでは、さまざまなフィールドで活躍する方々のChill法とZone法をこれからもご紹介していきます。次回もお楽しみに!

 

小川麻奈(アーティストネーム:Mana Ogawa)

株式会社Mana&Co. 代表取締役/ゴングメディテーション®・ガイド

国内外で約12年ほど人材関連業界での経験を経て、 よりホリスティックに人と組織の可能性の支援をしたいという想いから株式会社Mana&Co.を設立、代表取締役に就任。ビジネスパーソン、アーティスト、日本初のゴングメディテーション®を提供するパイオニアとして活動し、受け手に深い安心感を与えるメディテーションガイドが好評。最近では身体性・全体性からアプローチする企業向けのリーダーシップ研修やセルフアウェアネス研修の企画・運営等含め「個と組織の”Well-being”な生き方・働き方」に関わる様々なプロジェクトを手がけている。「個と組織に本来のエネルギーを宿らせる」ことがミッション。上場企業や有名外資系企業を含め、各業界で活躍する経営者やビジネスリーダーなどをクライアントに多くを持つ。